電気工事士は「手に職をつけて現場で稼ぐ」タイプ、電気主任技術者は「難関試験を突破して管理側で稼ぐ」タイプで、同じ電気系資格でもキャリアの方向性が大きく異なります。
この記事では、厚労省の職業情報サイト(jobtag)・賃金構造基本統計調査・X投稿の傾向分析をもとに、両資格を6つの項目で比較しました。
こんな人は電気工事士
早く資格を取って現場で働きたい人。取得コストを最小限に抑えたい人。実技作業が好きな人。
こんな人は電気主任技術者
年収600万円以上を目指したい人。試験勉強に半年〜2年かけられる人。管理・監督ポジションで働きたい人。
電気工事士 vs 電気主任技術者:6項目で比較
電気工事士と電気主任技術者は、どちらも電気系の国家資格ですが、業務内容・年収・取得難易度に明確な違いがあります。項目ごとに整理していきます。
年収(厚労省データ)
X投稿の傾向分析について
検索期間:直近6か月 / 検索式:電気工事士 OR 電気主任技術者 (やめとけ OR 後悔 OR つらい OR きつい OR 辞めたい OR 食えない OR 役に立たない OR 意味ない) / 取得件数:各100件 / リポスト・重複除外済み / 1投稿に複数ラベル付与あり
賃金構造基本統計調査(令和6年)によると、電気工事士の平均年収は約548万円です。月収36.8万円・賞与106.5万円で、男性は約550万円、女性は約446万円となっています。
電気主任技術者(電気技術者)の平均年収は約645万円で、電気工事士と比べて約100万円の差があります。ただし電気主任技術者は種別によって幅があり、第三種で350〜500万円、第二種で500〜750万円、第一種で600〜800万円が目安です。
判定:年収面では電気主任技術者が有利。ただし第三種の場合は電気工事士と同水準になることもあります。
資格取得コスト・難易度
電気工事士(第二種)は、受験料9,300円とテキスト代で合計1〜5万円程度に収まります。独学可能で、勉強期間は数か月が目安です。
電気主任技術者(第三種)は合格率約10%の難関試験で、勉強期間は半年〜2年、費用は1〜10万円が目安です。合格率の低さから、複数回受験する人も多く、実質的な取得コストはさらに膨らむ可能性があります。
直近6か月のX投稿を確認すると、電気主任技術者に関して「きつい」が10件(10.0%)、「後悔」が26件(26.0%)と、試験の難しさに起因する声が目立ちました。
判定:取得しやすさでは電気工事士が圧倒的に有利。電気主任技術者は時間と労力の投資が大きい分、取得後のリターンも大きくなります。
業務内容・働き方
電気工事士は、配線工事・電気設備の設置など現場での実技作業が中心です。身体を使う仕事であり、天候や現場環境に左右される場面もあります。
電気主任技術者は、電気設備の保安・監督が主な業務です。ビルや工場の電気設備の点検・管理を行うポジションで、デスクワークや巡回点検が中心になります。
電気工事士に関するX投稿では「きつい」が12件(12.0%)と、現場仕事の体力的な負担を訴える声が確認されました。一方、電気主任技術者は「つらい」が2件(2.0%)にとどまっており、身体的負担の差がうかがえます。
転職のしやすさ
電気工事士は転職のしやすさが「高い」と評価されています。電気工事の需要は住宅・ビル・工場と幅広く、慢性的な人手不足が続いているためです。
電気主任技術者も需要は高いものの、資格保有者自体が少ないため求人は管理職系に偏りやすい傾向があります。第三種を持っているだけでは経験不足とみなされるケースもあり、実務経験が転職の鍵になります。
判定:間口の広さでは電気工事士、待遇の高さでは電気主任技術者に分があります。
独立・副業の余地
電気工事士は独立開業の実例が比較的多い資格です。個人で電気工事業を営むことが可能で、エアコン設置や住宅配線など個人案件を受注する道があります。
電気主任技術者は独立よりも「選任」ポジションでの安定収入が主流です。一定規模以上の電気設備には電気主任技術者の選任が法律で義務付けられており、定年後も再雇用されやすい点が強みです。
判定:独立志向なら電気工事士、長期安定志向なら電気主任技術者が向いています。
将来性
電気工事士は、建物がある限り需要がなくならない資格です。再生可能エネルギー関連(太陽光パネルの設置等)の需要増も追い風になっています。就業者数は約22.2万人(賃金構造基本統計調査、企業規模10人以上)で、市場の規模感も大きい分野です。
電気主任技術者は、資格保有者の高齢化による人材不足が指摘されており、若手有資格者の需要は今後さらに高まる見込みです。
判定:どちらも将来性は堅いものの、電気主任技術者は資格保有者の不足から待遇面での上昇余地がより大きいと考えられます。
比較まとめ表
6つの比較項目を一覧で整理します。
| 比較項目 | 電気工事士 | 電気主任技術者 |
|---|---|---|
| 平均年収 | 約548万円 | 約645万円 |
| 取得コスト | 1〜5万円 | 1〜10万円 |
| 取得期間 | 数か月(独学可) | 半年〜2年(独学可) |
| 業務内容 | 現場での電気工事作業 | 電気設備の保安・監督 |
| 転職しやすさ | 高い(求人の間口が広い) | 経験次第(管理職系に偏る) |
| 独立・副業 | 開業しやすい | 選任ポジションで安定 |
まとめ
電気工事士と電気主任技術者の最大の違いは、「現場作業で稼ぐか、管理・監督ポジションで稼ぐか」というキャリアの方向性です。年収差は約100万円ありますが、電気主任技術者は合格率約10%の難関試験を突破する必要があります。
早く資格を取って現場で働きたいなら電気工事士、時間をかけてでも高年収・管理職を狙いたいなら電気主任技術者という選び方が基本になります。
なお、電気工事士を取得してから実務経験を積み、その後に電気主任技術者を目指すというステップアップの道もあります。どちらか一方に絞る必要はなく、キャリアの段階に応じて組み合わせることも検討に値します。
この記事のデータソース:
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)[取得日: 2026-03-30]
- 賃金構造基本統計調査 令和6年(電気工事士・電気技術者)
- X(旧Twitter)投稿の傾向分析 [検索語: 電気工事士 (やめとけ OR 後悔 OR つらい OR きつい OR 辞めたい OR 食えない OR 役に立たない OR 意味ない) / 期間: 直近6か月 / 件数: 100件]
- X(旧Twitter)投稿の傾向分析 [検索語: 電気主任技術者 (やめとけ OR 後悔 OR つらい OR きつい OR 辞めたい OR 食えない OR 役に立たない OR 意味ない) / 期間: 直近6か月 / 件数: 100件]
- 最終更新日: 2026-03-30

