建設・設備系の資格は「体力的にきつい」「割に合わない」と言われることが多い分野です。ただし、資格ごとに年収水準や取得コストは大きく異なります。
この記事では、建設・設備系で「やめとけ」と検索されやすい5つの資格について、厚労省の職業情報サイト(jobtag)や賃金構造基本統計調査などの公的データをもとに判断材料を整理しました。
この記事について
本記事はランキング形式ではなく、5つの資格を並列で紹介しています。「どの資格が一番やめとけ」といった順位づけは行っていません。各資格のデータを比較し、読者自身が判断するための材料として整理したものです。
「やめとけ」と言われる理由の判断基準
建設・設備系の資格が「やめとけ」と言われる背景には、いくつかの共通パターンがあります。この記事では以下の観点でデータを整理しています。
年収水準:取得コストや業務負担に見合った収入が得られるか。賃金構造基本統計調査や求人データをもとに確認します。
資格取得コスト:受験料・テキスト代・学習期間はどの程度か。実務経験の要否も含めて比較します。
転職のしやすさ:資格を取った後に求人が見つかりやすいかどうかも、後悔に直結する要素です。
建設・設備系でやめとけと言われる資格5選
ここからは5つの資格それぞれについて、公的データや求人データをもとに「やめとけ」と言われる背景を整理します。
電気工事士
賃金構造基本統計調査(令和6年)によると、電気工事士の平均年収は約548万円です。月収36.8万円・賞与106.5万円で、建設・設備系の中では比較的高い水準にあります。
就業者数は約22.2万人(企業規模10人以上)で、男性が約21.6万人と圧倒的多数を占めます。体力を使う現場仕事が中心のため、「きつい」「体がもたない」と感じる人が一定数いることが「やめとけ」の声につながっていると考えられます。
資格取得コストは受験料9,300円とテキスト代程度で、独学で数ヶ月の学習期間が目安です。取得コスト自体は低いものの、現場作業の負担との兼ね合いで評価が分かれる資格です。
電気工事士について詳しくは、個別記事で整理しています。
電気工事士はやめとけ?の詳細記事はこちら
第二種電気工事士
第二種電気工事士は、電気工事士の中でも取得のハードルが低い入門資格です。賃金構造基本統計調査では電気工事士全体の統計として集計されており、第二種のみの個別年収データは公表されていません。
電気工事士全体の平均年収は約548万円ですが、第二種のみで従事できる範囲は一般用電気工作物に限られるため、実際の年収はこれより低い可能性があります。
取得コストは受験料9,300円とテキスト代で合計1〜3万円程度、合格率は50〜60%です。独学で数ヶ月あれば取得可能ですが、第二種だけでは対応できる工事の範囲が限定されるため、キャリアの幅を広げにくい点が「やめとけ」と言われる一因と考えられます。
第一種へのステップアップには実務経験5年以上が必要という条件もあり、長期的なキャリア設計を考えたうえで判断する必要があります。
第二種電気工事士について詳しくは、個別記事で整理しています。
電気工事士2種はやめとけ?の詳細記事はこちら
消防設備士
消防設備士の平均年収は求人データ集計によると約447万円で、約8割が年収300〜600万円の範囲に収まります。同じ建設・設備系の電気工事士(約548万円)と比較すると、約100万円の差があります。
受験料は甲種5,700円・乙種3,800円で、テキスト代を含めても1〜5万円程度です。独学で数ヶ月の学習期間が目安のため、取得コスト自体は低い部類に入ります。
ただし、年収水準が建設・設備系の他資格と比べて低めのため、「取得しても収入が上がらない」「割に合わない」と感じる人がいることが「やめとけ」の声の背景にあると考えられます。
消防設備士について詳しくは、個別記事で整理しています。
消防設備士はやめとけ?の詳細記事はこちら
施工管理技士
施工管理技士の平均年収は各種求人データ集計によると約600万円で、建設・設備系の資格の中では高い水準です。建築施工管理技士は約630万円、土木施工管理技士は約600万円で、1級と2級では約100万円の差があります。
受験料は2級が12,000円、1級が24,000〜34,000円台です。ただし、受験には実務経験が必要であり、未経験からいきなり取得することはできません。
建設業界は人手不足の状態が続いており、転職のしやすさは高い傾向にあります。それでも「やめとけ」と言われるのは、現場監督としての長時間労働や休日出勤といった働き方の負担が大きいためと考えられます。
年収は高めだが、業務負担も大きい。この点を許容できるかどうかが判断の分かれ目になるでしょう。
施工管理について詳しくは、個別記事で整理しています。
施工管理はやめとけ?の詳細記事はこちら
電気主任技術者
電気主任技術者の平均年収はjobtagの電気技術者データによると約645万円です。種別ごとの目安は、第三種が350〜500万円、第二種が500〜750万円、第一種が600〜800万円とされています。
年収水準は建設・設備系の中では高い部類ですが、第三種の合格率は約10%と難易度が高い資格です。学習期間は半年〜2年が目安で、受験料とテキスト代を合わせて1〜10万円程度かかります。
難易度の高さに対して、第三種では年収350〜500万円にとどまるケースもあり、「苦労して取ったのに割に合わない」と感じる人がいることが「やめとけ」の声につながっていると考えられます。
上位種別を取得すれば年収は上がりますが、その分さらに高い難易度をクリアする必要があります。
電気主任技術者について詳しくは、個別記事で整理しています。
電気主任技術者はやめとけ?の詳細記事はこちら
5資格の比較一覧表
ここまで紹介した5つの資格を、主要な項目で横並びに比較します。
| 資格名 | 平均年収 | 取得コスト | 学習期間 | 転職しやすさ |
|---|---|---|---|---|
| 電気工事士 | 約548万円 | 1〜5万円 | 数ヶ月 | 高い |
| 第二種電気工事士 | 約548万円(全体統計) | 1〜3万円 | 数ヶ月 | 高い |
| 消防設備士 | 約447万円 | 1〜5万円 | 数ヶ月 | - |
| 施工管理技士 | 約600万円 | 1.2〜3.4万円 | 実務経験必要 | 高い |
| 電気主任技術者 | 約645万円 | 1〜10万円 | 半年〜2年 | - |
年収だけを見ると電気主任技術者と施工管理技士が高い水準ですが、難易度や業務負担も大きい傾向があります。取得コストが低い電気工事士や消防設備士は、年収水準とのバランスで評価が分かれます。
まとめ
建設・設備系で「やめとけ」と言われる5つの資格を、年収・取得コスト・学習期間の観点で整理しました。
年収が高い資格ほど、難易度や業務負担も大きい傾向があるのがこの分野の特徴です。施工管理技士(約600万円)や電気主任技術者(約645万円)は収入面では恵まれていますが、実務経験の要件や合格率の低さがハードルになります。
「やめとけかどうか」は、年収と業務負担のどちらを重視するかで答えが変わります。自分が何を優先するのかを明確にしたうえで、各資格の個別記事も参考にしてみてください。
この記事のデータソース:
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)[取得日: 2026-03-30]
- 賃金構造基本統計調査 令和6年(電気工事士・第二種電気工事士)、各種求人データ集計(消防設備士・施工管理技士・電気主任技術者)
- 最終更新日: 2026-03-30

